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●運ぶのはお料理だけじゃない。
 −−たったひとりのアジア料理のケータリング・サービス●



外食につかれたとき、おうちでホームパーティーを開くとき、外国映画なんかじゃ、よくケータリング・サービスが出てくる。出来合いを買ってくるのはつまらないし、デリバリーだと冷めちゃってておいしくない。だったら気軽に使えるケータリング・サービスがあればいいんだけど…、なんて思ったことありません?

今、予約がとれないほど人気があがっている、アジア料理のケータリング・サービスがある。リピーターも多いこのお店(?)を、たったひとりでやっているのが、逸見純子さん。でも逸見さんのお店の人気は、お料理の美味しさだけではないんです。

友達に作った料理が評判を呼んで、あちこちから頼まれるうち、いつのまにかお仕事になっていたという逸見さんのお仕事ぶりとは?



●ケータリングのおしごとのはじまり。

もともとおいしいものを食べるのが大好きだったんです。で、会社勤めをしていた頃は、カバンひとつ買わずにお給料のほとんどを食べ歩きに費やしてました(笑)。そのあと会社をやめて一年ぐらいぼぅっとしていたんですよ(笑)。で、だんだんお金もなくなって、大好きな食べ歩きもできなくなったので、自分で料理を始めたんです。

そのうち、おいしいと言ってくれた友人に、彼女の事務所の忘年会で料理を作ってほしい、と頼まれました。そのときに忘年会に来ていた人たちから「うちにも来て欲しい」「うちにも…」といつのまにか広がったのが、この仕事の始まり。最初は月に数えるほどだったのが、いつのまにか口コミだけでお客さんが増えたんです。なんか「いつのまにか」が多いですね(笑)。


お客さんのご自宅に7〜8割作ってあるお料理を持って行って、お宅のキッチンを借りて仕上げる、というのがケータリングですが、できたてを食べていただけるのが良さのひとつです。

作るのは野菜をふんだんに摂れるヘルシーなアジア料理です。わたしがアジアに足を運んで盗んできた味はもちろん、外国人の友人に教えてもらったレシピなどをブラッシュアップして味わって頂いています。といっても、現地の味そのままにすると、辛すぎたりして日本人の口にあわないこともあるでしょう? そんなときは、キッチンから皆さんが食べている姿を見ながら、調節するんです。メニューの数も、そのときどきで増やしたり減らしたりするんですよ。

お客さんには、20代の若いご夫婦から、全員80歳以上(!)という女性の集まりまで、ほんとうに色々な方々がいらっしゃいます。ホームパーティーはもちろん、ご法事や結納に呼ばれることも! お坊さんがお経を上げていらっしゃるお部屋の隣で、生春巻、巻いてたり(笑)。、20人ぐらい黒い服を着た方たちが並ぶ前に、アジア料理。ちょっとおもしろいでしょ? 喜寿や米寿のお祝いや、赤ちゃんのお食い初めに呼んでいただいたこともあります。年配の方でも、アジア料理、おいしいって食べてくださいますよ。


●アジア料理から会話が生まれる

アジア料理が好きだった、というのももちろんあります。でも、こういうちょっと変わったお料理を出すと、そこから話題が生まれるんですよ。最初は会話もとぎれとぎれの場が、珍しい料理がでてくると、それをネタに話がはじまりだんだん砕けてきて、最後にはみんな楽しく酔っ払って「ラララ〜」みたいな。お酒が飲めない方なんて、「よかった、話の糸口が見つかって…」と言ってくださることもあります。

でも、あんまり盛り上がらないときは、ついついキッチンから出て行っておしゃべりすることもあるんですよ。お料理の説明をしたり、そこから全然関係ない話になっちゃったり。とにかく、笑い声が聞こえてくるのがいちばん嬉しい瞬間です。